ワクチンについてのお話⑥ 「 ワクチンで予防できる犬の病気 PART3 【犬パラインフルエンザウイルス感染症】【犬コロナウイルス感染症】【犬レプトスピラ症】」

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ワクチンについてのお話⑥ 「 ワクチンで予防できる犬の病気 PART3 【犬パラインフルエンザウイルス感染症】【犬コロナウイルス感染症】【犬レプトスピラ症】」

予防について ーワクチン

2017/06/15 ワクチンについてのお話⑥ 「 ワクチンで予防できる犬の病気 PART3 【犬パラインフルエンザウイルス感染症】【犬コロナウイルス感染症】【犬レプトスピラ症】」

 

犬用ワクチンで予防できる病気のご紹介、今回がそのラストになります。

前回の病気はコアワクチンに分類されているものでした。

今回はノンコアワクチンに分類されている病気となります。

 

 

【犬パラインフルエンザウイルス感染症】

犬パラインフルエンザウイルスの感染によって起こります。

「インフルエンザ」の名前が入っていますが、冬に人で大流行するあのインフルエンザとは、全く別のウイルスです。

パラインフルエンザウイルスはパラミクソウイルス科という種類に属します。対して人で問題となるインフルエンザウイルスはオルトミクソウイルス科というものに属します。

ややこしいことこの上ないですが、名前は似通ってますが別物という事です。

 

このウイルスは咳やくしゃみなどの飛沫感染によって伝染します。

感染してしまうと、咳や鼻水、発熱、元気・食欲の低下などのいわゆる〝風邪〟同様の症状がみられます。しつこい風邪、繰り返す風邪にはこれが関与していることも考えられます。

但し、多くの場合このウイルス単独感染では症状が重たくなることは少なく、先程述べたような風邪類似の症状で収まる場合も多いでしょう。

 

しかし、このウイルスが厄介となるケースは特に子犬の時に見られます。

犬アデノウイルス2型やボルデテラ・ブロンヒセプティカ(細菌の名前です)などと混合感染を起こすと「ケンネルコフ」という伝染性の風邪様症状を引き起こし、集団生活且つ免疫力の弱い子犬の時ではブリーダーさんやペットショップなどで感染が多くみられる病気です。興奮時に発作的に咳が続いたり、それが慢性化して長期間咳が続く例もあります。

 

パラインフルエンザウイルス単独、またはケンネルコフになった場合も軽度であれば加湿や温度管理などの環境を整えて、しっかりと栄養のある食事を与えていれば治る事がほとんどです。咳がひどい場合には鎮咳薬や消炎剤、二次感染対策の抗生剤服用などの対症療法のほかに、ネブライジング療法(薬を霧状にして吸引する方法)などを行います。

 

死に至る病ではありませんが、かかってしまうと何かと“煩わしく感じる”タイプの伝染病だと思います。

 

 

 

【犬コロナウイルス感染症】

犬コロナウイルスが原因によって引き起こされる、下痢を主症状とした伝染病です。

下痢症状を引き起こす伝染病としてはパルボウイルス感染症がありますが、それと比べると症状は軽めです。成犬に至っては、感染しても無症状のまま経過する事もあります。

しかし発症すると、特に子犬で重篤になってしまうと、水様~泥状の下痢が続き血便になることもあります。胃腸炎がひどいと、嘔吐も加わって脱水が進み、全身状態の悪化・体力低下で亡くなってしまう事もあります。

パルボウイルス感染症と同時期に感染すると、症状が混合される為に非常に危険な状態となります。

 

成犬よりも幼犬で問題となりやすい伝染病です。成犬では先にも述べましたように、症状が出ないまま過ぎ去ってしまう事もありますが、何となくお腹が緩くなるのを繰り返したり、季節の変わり目など体調が変化しやすい時期に下す事が多いような子は、もしかするとこの病気が関わっているのかもしれません。

 

治療法はやはり対症療法で、基本的には体力の底上げという治療になります。

 

 

 

【犬レプトスピラ感染症】

今まで紹介してきた病気は全てウイルスが原因となる伝染病でしたが、このレプトスピラ感染症は細菌が原因となる伝染病です。

レプトスピラ菌には血清型が複数あり、型によって症状が多少異なります。

一般的には発熱・食欲不振といった症状から、黄疸・出血・乏尿などの肝臓および腎臓障害を引き起こします。それらの症状が重度な場合は当然亡くなってしまう事もあります。

肝臓や腎臓は深刻なダメージを負ってしまうと、その後元通りに回復してこない事もあるため後遺症が残る例もあります。

 黄疸 舌出血 口の粘膜の黄疸と、舌の出血斑

 

レプトスピラ感染症は犬だけでなく、人も感染する事がある人獣共通感染症です。

レプトスピラ菌に汚染された土や水などから直接的に、あるいは媒介動物となるネズミや感染犬の排尿などを介して伝染していきます。

 

細菌が原因となりますので、治療法の主体は適切な抗生物質の投与をしっかりと行う事になります。ただしレプトスピラ症は症状が重たくなってから初めて来院する例が多く、その時には肝臓や腎臓なども大きなダメージを負っている場合がほとんどなので、しっかりとした支持療法が必要になります。

 

レプトスピラ症は直接接触でないと感染しない為、飛沫感染を起こす伝染病ほど感染リスクは高くはありません。

しかし、よくアウトドアや旅行に出かけたりして川遊びなどをする子、近隣に水に関連する施設や場所がある、ネズミを多くみかけるなどといった場合は、感染のリスクがそうでない場合に比べて高くなりますので、なるべくレプトスピラを含めたワクチン接種を行うことをお勧めします。

混合ワクチンにレプトスピラのワクチンが含まれているものもありますし、レプトスピラ単独のワクチンというものもあります。必要に応じて使い分けていくのがよろしいでしょう。

 

 

 

 

「ノンコアワクチンだからコアワクチンほど重要ではないから予防しなくてもいい」

 

という事は全くありません。ノンコアでも、下手をすれば深刻な事態に陥ってしまう可能性があることはお分かりいただけのではと思います。

健康状態に問題がなければ、伝染病から身を守るためにしっかりと数種類のワクチンを接種しておくのも大事です。

年齢や体調などで気になる際はワクチンを打たないということではなく、必要に応じてワクチンの種類をかかりつけ医と相談して接種していくようにしてください。

予防できる病気ならば、しっかりと予防をして健康を守るようにしていきましょう。

 

 

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